医師・採用

専攻医インタビュー

医師を目指した・精神科医を選んだきっかけは?

伊藤功先生正直、具体的な夢みたいなものはなかったのですが、世の人のために役立つ仕事がしたいと漠然と考えていて、大学受験の時は医学部か法学部どちらかで迷っていたんです。結局当時は早稲田大学に進学し、法学部に入ることにしました。第二外国語として中国語をはじめたことをきっかけにアジア圏での文化の違いに刺激を受け留学を決意。大学3年時に北京大学に留学、大学卒業後は台湾大学にて修士課程に入り、政治の勉強をしていました。
大学院を卒業後日本の企業に入職したのですが、思い描いていた人生とは違うような気がして、悩みながら過ごしていました。1年が過ぎた頃、早稲田大学時代にお世話になった台湾人の恩師に台湾で医学部に入る道もあると助言をいただき、以前留学していた経験も後押しとなり、改めて留学し医学部で学ぶことにしました。
大学で医師免許をとった後は、日本で初期研修を受けるために帰国。最初はこれといって具体的な希望の診療科はなく、どの科もしっくりこないまま過ごし、医者に向いていないのかもと悩む時期もありました。そんな中、精神科の研修を受けた時に、不思議としっくりきたんです。それぞれが多様な症状を持つ患者さん、そのペースに合わせた診療スタイル、先生方もマイペースな方(笑)も多く自分の性格に合う気がしたのを覚えています。

数ある精神科病院の中から「栗田病院」を選んだ理由は?

初期研修は済生会富山病院で行っていたのですが、出身が神奈川県ということもあり、専攻医の研修は関東に戻りたいと考えていました。関東の病院を探す上では、精神神経学会ホームページや研修情報ポータルサイトのレジナビ、紹介会社からも情報を得ていました。関東圏の病院をいくつか見学させていただいた中で最終的に栗田病院と群馬の病院で悩んでいましたが、見学時の対応がよかったのと研修カリキュラムが具体的だったので、こちらでお世話になることにしました。しっかりとカリキュラムが組まれている事で、自身のキャリアが描きやすかったですね。

現在の業務内容と業務する上で意識している事を教えて下さい。

現在は、主治医として入院患者さんの診療をメインとしています。入院時に受け持った患者様の退院後の外来診療も担当させてもらっています。今のところ外来もハードではないので、自分のペースでできています。
まもなく1年が経つ頃ではありますが、日々右往左往しながら試行錯誤の日々を続けています。精神科の患者さんは症状がとても多彩です。診断する上ではDSM-5といった枠組みはありますが、そこに当てはめていくだけの診断でよいのか、違うアプローチもできるのではないか、操作的診断基準で診れば診断可能であるが本当にそれでよいのか。とても難しく、だからこそ精神科治療の面白さを感じています。

患者さんとの印象に残るエピソードがあれば教えて下さい。

主治医として初めて担当することになった患者さんが13歳の方でした。うつ病で入院となったのですが、薬剤や環境調整で徐々に快復に向かい、はじめはとても心配されていたご家族もご本人の快復される様子をみて安心されたようでした。当初はかかりつけのクリニックに戻られる予定でしたが、ご本人の希望もあって当院での外来継続の希望があり、今も継続して受診されています。こうして受け持った患者さんが無事に退院され、外来の診察室でお会いできると、ようやく医者としての実感を覚えるようになりました。

栗田病院での専攻医研修を受けてよかったと感じたことはありますか?

初めて受け持った担当が13歳という特殊なスタートであり、薬剤の調整や対話に悩むこともありました。そんな時は、まずは自身でできる限り調べ答えを探そうとするのですが、それでもわからない時は指導医の先生に相談しています。指導医の先生はもちろん他の先生方もとてもコミュニケーションがとりやすく、皆さん優しく、気軽に相談できる環境です。
 医師以外のスタッフの皆さんともよい関係が築けていると感じています。話しやすい雰囲気が作れるように積極的にコミュニケーションをとることで、普段の業務も円滑に進みます。互いの立場や職種に縛られず、良いことは良い、悪いことは悪い、とお互い指摘できるフラットな環境が、働きやすさや患者さんの治療にも繋がります。

休みの日はどんな事をして過ごしていますか?

家族と出掛けたりしています。よく公園に遊び行ったり、水族館、少し前には鉾田までメロン狩りに行ってきました。栗田病院は仕事とプライベートのオン・オフがしっかりしているので、お休みも取りやすいですね。
今は娘が3歳、息子が1歳と子供が小さいので、子育てばかりで自分の時間は取れていない(笑)のですが、時間があったら、海も近いので趣味の釣りにでも行こうかと思っています。

 

プロフィール

伊藤功先生伊藤 功 先生
出身大学:中国医薬大学
入職年度:2023年度
出身地:神奈川県

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