有朋会が約束する3つの「人材たいせつ」

先輩からのメッセージ

2010年入社 作業療法士 坂本勇斗(国際医療福祉大学)
外来リハビリテーション 勤務

Q1:院内ではどのような活動を行っていますか?

私は外来リハビリテーション(以下、外リハ)を通して、地域で生活している方を支援しています。本人たちが利用する目的は、治療だったり就労だったりとそれぞれ違いますが、目標や悩みを抱えている利用者様に集団や個別での関わりの中でアドバイスなどを行っています。

主なプログラムだと、私は太陽グループを担当しています。太陽グループとは、比較的若年層(10〜30代)の方が外出や院内活動を通して同年代の交流や責任感を養うことを目的としています。利用者様主体で外出の計画を立てそれぞれの役割を決めているため、スタッフの役割は何か問題があった時にすぐ対応できるようにする事、悩みや外出の計画が実現可能かの判断を行う事です。

また、外リハの他にも月に一度行っている統合失調症の家族教室や、週に一度グループカウンセリングにも携わっています。

Q2:印象に残っているエピソードを教えてください。

私が入社2年目の時に関わったケースですが、地域における不安が大きいながらも、外リハに定期的に通われていた方がいました。その方は外リハ通所開始当初、対人緊張が強く、他者との交流が苦手で、声をかけただけで表情がこわばる状態でした。やはり最初は自発的な交流はなかったのですが、もともとやっていたという卓球を通して、私や他の利用者様とのコミュニケーションを図ったところ、徐々に色々な利用者様と卓球をする場面が見られるようになりました。その後、卓球以外にも運動プログラムに参加するようになり、表情が自然になったり、こわばりや緊張も減ってきたように感じました。地域卓球教室に通うという、苦手としていた集団の場への参加を自ら希望したと聞いた時は、驚いたと同時に嬉しく思いました。

調子の波もあって、本人の目標はまだまだ達成されていませんが、「好きなことを見つけてやるってのが、一番のリハビリですね。」という、その方の言葉印象的でした。

外リハは1日の通所者が多く、プログラム運営に目が行きがちですが、集団の中でも個別介入の必要性・重要性を感じさせられた一例です。

Q3:将来の目標は?

外リハには生活リズムを整える目的で通所している方などがいらっしゃいますが、特に単身で生活している高齢の利用者様など、日中過ごす場として利用されている方もいます。しかし、通所目的が“日中過ごす場”でなくても、外リハを長年利用するに至っている現状もあります。決して、外リハを長年利用することをネガティブな要素として捉えてはいませんが、就労を目標にしている方や若い利用者様にとって、外リハは通過点であってほしいと願います。就労準備プログラムを開始してから、就労に目が向く方、作業所などに移行する方が増えたような印象も受けますが、就労の土台となる治療が十分にできているのか疑問に思います。今よりもさらに充実したプログラム運営をし、治療を目的とした利用者様のニーズにも応えられるような外リハでありたいと思います。

もちろん私自身も、スタッフの一員として、また、作業療法士として、外リハに貢献できるスキルや、法人内外で動ける行動力を身につけたいと考えます。プログラムや個別介入を通して、周囲から非現実的、無謀と判断されがちな目標であろうとも、出来る限りのことは一緒にチャレンジしたいですし、結果、利用者様に“通所していてよかった。”と言って頂けたら最高です。

 


 

 

このページのトップへ